プロeスポーツプレイヤー

平林武蔵（Loid）さん

僕は、第一学院に通いながらオンラインゲーム「Fortnite」のプロeスポーツプレイヤーとして活動しています。Fortniteを始めたのは小学生のころで、友だちにゲームに誘われたのがきっかけでした。いろいろなゲームで遊んでいるうちにシューティングゲームにハマって、Fortniteをやるようになりました。プレイしているうちにどんどん楽しくなっていって、気がついたら「もっと上手くなりたい！」って思うようになったんです。

本格的にプロを目指そうと思ったのは、中学生の時。それまではサッカーもやっていたんですけど、コロナ禍の自粛期間中、外で思い切り運動できない時期に、Fortniteの大会動画をよく見ていたんです。そこに映っていたプレイヤーたちが、楽しそうにプレイして勝った時に、ものすごく喜んでいる姿を見て、「自分もあんな風になりたい！」って思ったのがきっかけです。親に「ゲームのプロを目指したい。大会に出るためにゲーミングPCが欲しい」といった時には、めちゃくちゃ反対されました。それでも自分の決意を親に熱弁したら応援してくれるようになって、第一学院のeスポーツコースについても親が調べて教えてくれました。eスポーツを学べる学校はいくつかあったのですが、合同トライアウトを受けられるのは第一学院だけだったので、迷うことはありませんでした。

授業の中で特に印象に残っているのは「メンタルケア」や「自己PR」です。eスポーツプレイヤーにとって、メンタルの強さはかなり大事なんですよね。試合中にプレッシャーを感じたり、ミスをした時にどうやって気持ちを切り替えるかが難しいんです。僕は割とメンタルは強いほうなんですが、それでも緊張してしまうことがあります。そんな時はメンタルケアの授業で学んだことを思い出しています。

自己PRの授業もすごくためになっています。合同トライアウトの時は、ゲームの力よりも人間性を見られていたような気がしましたが、この授業のおかげで自信を持ってアピールすることができました。第一学院に入学したからこそ、このようなゲームの技術以外の役立つ力を身につけられたのだと思います。

僕は家から銀座キャンパスまで距離があり、毎日片道2時間半かけて通学していました。全然苦じゃなくて、1年間1日も休まず通いました。毎日行くのが楽しみで、朝早く起きるのも平気でした。キャンパスに行くたびに、授業で新しいことを学べるし、同じ目標を持った友だちともたくさん話せるので、充実した時間を過ごせたと思います。みんな仲が良かったので、スクーリングもめちゃくちゃ楽しくて、心に残っていますね。

※22年度のeスポーツコースは1年制でした。平林さんは1年生の時にeスポーツコース生として銀座キャンパスに通い、2年生以降はMobile HighSchoolで学んでいます。

僕がここまでやってこれたのは、毎日コツコツ練習を続けてきたからだと思っています。Fortniteを始めた時、最初は操作や戦術が複雑で難しくて、全然勝てなかったんですけど、地道に練習を続けたら少しずつ上手くなっていきました。自分で努力した分だけ結果が出るので、諦めないことが大事です。失敗しても、次にどう生かすかを考えながら自分のペースで続けていけば、必ず成長できると信じています。

Fortniteは年に何回も大会があり、プレイヤーランキングに影響するので、なるべく出場するようにしています。試合に出るたびに新しい課題が見つかるので、「今日は最後までゲームで生存することを意識しよう」など、その都度目標を決めて練習に取り組んでいます。忙しい時でも、10分だけでも毎日コツコツ続けています。練習したことが実際の試合でうまくいった時は嬉しいし、「もっと上を目指したい！」っていう気持ちがどんどん強くなります。

僕の所属するチームでは、大会に出るだけではなく、オンラインで講師として小中学生にゲームを教えたり、地域のイベントにeスポーツプレイヤーとして参加したり、幅広い活動をしています。第一学院で講義をしたこともあります（https://www.daiichigakuin.ed.jp/information/1101/）。

これからやりたいことはゲーム配信です。eスポーツプレイヤーとして、もっと成長することはもちろんですが、自分のプレイを動画で配信して、たくさんの人に見てもらいたいという思いがあります。配信を通じて楽しんでもらえたり、僕と同じようにプロを目指している人の何かヒントになれたら嬉しいですね。

卒業後の進路についてはまだ悩んでいるのですが、プログラミングに興味があるので専門学校に進むことも考えています。新しいスキルを身につければ、将来的にもっといろんなチャンスが広がるんじゃないかなって思っています。