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通信制高校とは

通信制高校とは

高校には、通信制・全日制・定時制の3つの種類があります。このうち通信制高校とは、通信による教育を行うことを目的とした高校です。卒業すると全日制・定時制の高校と同じように高校卒業資格が得られ、最終学歴は「高校卒業」となります。通信制高校に在籍している生徒数は全国で238,267名、前年に比べ19,878名増加しています(2022年度学校基本調査)。高校に通う生徒数は全国で2,956,900名。少子化の影響で全日制は前年度に比べ51,272名減少していますが、このうち通信制高校に通う生徒数は、7年連続で増加し、高校生の約12人に1人が通信制の高校生となっています。

通信制高校ではインターネットを使った通信教育が基本となり、毎日学校に通う必要はありません(ただし一定期間の「スクーリング(面接指導)」に参加する必要があります)。そのため、自身の状況やライフスタイルに合わせて学び方を選択することができます。たとえば不登校や高校中退を経験した人、スポーツや芸能活動などのプロ活動に専念したい人、働きながら学びたい人など、さまざまな生徒が在籍しています。

こちらのページでは通信制高校と全日制・定時制高校との違いや、卒業するための要件など、通信制高校の特長について解説します。

通信制/全日制/定時制との違いとは

前述の通り、通信制高校、全日制および定時制高校のどれを卒業しても、高校卒業資格が得られることに変わりはありません。通信制高校と、全日制および定時制高校の違いは、大きく「登校頻度」「授業」の2つが挙げられます。

通信制高校は、毎日登校する必要がない

全日制高校の場合は平日の日中、毎日決められた時間に登校する必要があります。定時制高校も登校の必要はあり、時間帯としては主には夕方~夜間となります。両者とも事前に授業の時間割が決められている一方、通信制高校は、週や月に何回通うかを自分のペースで選択できる学校、年数回の登校またはスクーリング合宿に参加すれば良い学校などがあり、登校頻度が多くないことが特長です。

通信制高校の授業は、インターネットを使った通信教育が中心

全日制高校は1日5~8時間、定時制高校は4時間など、事前に授業の時間割が決められているケースが多く、教師による授業が中心です。一方、通信制高校は通信教育によるレポート学習がメインとなり、教科書の内容に沿った映像授業を視聴しながら学習を進めます。

通信制高校で単位を修得するには

一般的に、通信制高校では学年制ではなく、単位制を採用しています。まずは学年制と単位制の違いについて説明します。

学年制とは、高校の場合には1年生~3年生まで、学年ごとに修了すべき教育内容が決まっている学習方式をいいます。全日制高校の多くは学年制となっており、3年生までの教育課程を終了することで卒業と認められます。

一方の単位制とは、卒業する条件として決められた単位を取得する学習方式のことをいいます。定時制高校には学年制と単位制の両方があり、通信制高校については多くが単位制をとっています。通信制高校なら個人に合ったペースで学習でき、仮に単位を修得できなかった教科があっても、次年度に改めて履修することができ、留年にはなりません。

通信制高校での教育については、高等学校通信教育規程において「添削指導、面接指導及び試験」で実施すると定められています。要するに、通信制高校で単位を取得するためには、(1)課題のレポート提出、(2)スクーリング、(3)テスト(単位認定試験)の合格が必要となります。

(1)レポート提出(報告課題)

通信制高校へ入学すると、各学校によって教材を使用する場合やタブレット端末で勉強する場合があります。従来は冊子やDVDなどが主流でしたが、最近ではタブレット端末を活用して映像授業を視聴しながら勉強するスタイルも増えてきております。学習を進めレポートを提出することで、単位を取得していきます。レポートの提出方法は郵送などさまざまありますが、タブレット端末を活用した学習スタイルの場合、インターネット経由での提出する方法が主流になっております。

(2)スクーリング

毎日学校に通う必要はありませんが、通信教育では決められた回数の登校日が存在します。この通学のことをスクーリングといいます。自宅学習でわからない内容や疑問に思ったことがあれば、先生に直接質問して指導を受けることができる貴重な機会となります。スクーリングの頻度は、週や月に何回通うかを選択できる学校、年数回の登校で良い学校、合宿に参加すれば良い学校などさまざまです。スクーリングでは、普段できない実験や、体育、その他、紙すき体験をしながら自分たちの卒業証書を作ったり、アートプログラムや陶芸体験をしたりするなどの体験学習も行われます。

(3)テスト(単位認定試験)の合格

定期的にレポートを提出するほか、レポートの内容に沿ったテスト(試験)に合格することで、単位修得が認められます。普段のレポートの課題にしっかりと取り組めていれば対応可能な難易度となっています。

通信制高校を卒業するには

通信制高校は、下記(1)~(3)のすべての要件を満たすことで卒業が認定されます。

通信制高校の卒業要件

(1)必履修科目を含む74単位以上の単位取得

前述したレポートの提出やスクーリング、テストの受験により、74単位を取得する必要があります。レポートの提出をしなかったり、決められた回数のスクーリングに出席しなかったりすると、単位を認定するための試験の受験ができなくなるため、注意しましょう。

(2)36ヶ月以上の在籍期間

卒業に必要な単位を取り切れば早く卒業できるというわけではなく、その高校に「3年以上在籍していること」が卒業の条件のひとつになっています。また、全日制高校の場合には、成績や出席日数が不足していると進級できませんが、通信制高校は単位制のためそのような制限はありません。3年で卒業される方もいれば、なかには10年かけて卒業される方もいます。

(3)30単位時間以上の特別活動

特別活動とは、ホームルームや学校行事、生徒会活動などの活動をいいます。内容は学校により異なりますが、具体的には文化祭、体育祭、校外学習、職業体験、ボランティア活動などを示します。1単位は50分なので、3年間で25時間を特別活動にあてる計算になります。社会に出たときのために、このような集団活動を通じて健全な生活態度を養うことを主な目的としています。

以上のように、通信制高校の卒業は難しいことではありません。しかし、学習計画をしっかり立てて取り組まないと、レポートの提出が遅れることが心配されます。スクーリングをはじめその学校のサポート制度をうまく活用しながら、生活リズムを整え、着実に単位を取得していきましょう。

以前通っていた高校の単位は認められますか?

以前の高校で修得した単位・在籍期間は、原則認められます。また、各種検定についても単位が認められる場合があります。詳しくはお問い合わせください。

通信制高校にはどんな人が通っているのか

通信制高校は学び方の自由度が高いため、さまざまな目的を持った生徒が通っています。通信制高校を選ぶ主な理由をみていきましょう。

高校卒業資格がほしい方

経済的事情などで高校を中退したり、過去に高校教育を受けることができなかったりした方が、その後のキャリアアップを考えて高校卒業資格の取得を目指し、通信制高校を選択されています。自分のペースで学べるメリットを活かし、アルバイトなどで働きながら取得を目指す方もいます。また、現在の高校で登校日数が足りずに留年の可能性が高いが、同級生と同じタイミングで高校卒業を目指したいというケースもあります。

人間関係など心理的事情に悩まれた方

不登校を経験されて毎日学校へ登校することに不安があり、自分のペースで学びたいという方や、友人関係がうまくいかず、新しい環境でやり直したいという方も多く在籍しています。また、発達障害などがあって通常のペースでの学習が難しい方が通信制高校を選択されるケースもあります。

学業と専門分野の活動を両立させたい方

プログラミングやメイクといった専門分野の勉強をしたい、あるいはプロスポーツや芸能活動を主軸にしながら高校卒業を目指したい、というキャリアの専門性を極めるために、通信制高校を選択される方もいます。そこまで明確な仕事観まではお持ちでなくとも、自分の好きなことに時間を使いながら、高校生活を過ごしたいという方もいます。

通信制高校の第一学院高等学校では、在学中の生徒と卒業生へのインタビューを掲載しています。どのような方がいるのか、なぜ通信制高校を選択したのか、ぜひ参考にしてみてください。

第一学院高等学校 在校生・卒業生の等身大のストーリー

通信制高校 第一学院高等学校について

第一学院高等学校は「1/1(いちぶんのいち)の教育」を教育理念とし、「生徒第一」の想いを大切に、生徒一人ひとりの高校卒業から進学・就職等の希望進路実現を支援する通信制高校です。

通信制高校のニーズは年々高まっており、全日制高校にはない様々なプログラムを望む方、不登校や高校中退を経験された方、スポーツや芸能活動をしている方、お勤めの方などに適した学びのスタイルとして注目されています。
高校全体に占める通信制高校の割合は増加しており、基本は自学自習で通学を必要としませんが、毎日通学して全日制高校と同じように学校生活を送れる通信制高校もあります。

通信制高校「第一学院高等学校」では、全国に設置しているキャンパスに通って高校卒業を目指すコース、スポーツ・ペットなどの専門的な学習と高校卒業を両立するコース、自由な時間を確保しながらネット通信学習で高校卒業を目指すコースを展開しており、多様な状況にある生徒一人ひとりの高校卒業と希望進路の発見・実現を支援しています。