理事長挨拶

一人ひとりに向き合うその瞬間、その情熱

道は百も千も万もある

「人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある」この言葉は、江戸末期に志士として活躍した坂本龍馬の言葉です。道は一つではありません。今は見えていなくても、視野をもう少し広くして考えてみると、もっと良い道やもっと違う道があることに気づいたりします。道は考えれば考えるほどたくさんあるので、自分の将来を考え、「今・元気に・意欲的になるもの」を選ぶことが大切なのではないでしょうか。

親が我が子に向き合うように、「1/1の教育」を実践します

第一学院高等学校には様々な生徒が入学してきます。中学卒業後に自分の目標や夢を実現したいと入学してくる生徒や、中学のときに不登校だった生徒、全日制の高校から進路を変更し転校してくる生徒、スポーツや芸能といった特殊な活動に打ち込む生徒など、各々の生徒が希望進路実現のために通信制高校の「時間」と「場所」の自由度の高さを活用した高校生活を送っています。こうした多様な生徒に対応するために心掛けていることが、私たちの教育理念である「1/1 の教育」です。現在、当校には、約10,000 人の生徒が在籍しています。しかし、私たちは10,000 人の集団として生徒を見ているわけではありません。入学の経緯も、性格も、夢も、すべてが異なる生徒たち、その一人ひとりに向き合って、一人ひとりの自己成長を支援していきたいと考えています。ですから、親が我が子に向き合うような気持ちやまなざしを持って教職員(フェロー)全員でその想いを意志統一して生徒指導に当たっております。

「学ぶ力」を育む、個別最適な学び

また、学習面で心掛けているのが、「学ぶ力」を育むことです。従来の集団・個別学習に加えてICTを活用した映像学習等の様々な手法を活用し、生徒一人ひとりにもっとも適した個別最適型学習を提供するとともに、一人ひとりの内面的な部分に配慮した意欲喚起指導にも力を入れております。これまでの指導実績に加え社会の変化や学びの環境変化にも対応し、生徒に寄り添い、そして真摯に、「社会で活躍できる人づくり」に取り組み続けていきたいと考えております。

第一学院高等学校理事長 生駒富男

第一学院高等学校
理事長生駒 富男

発行書籍

  • つまずく子ほど大きく伸びる

    いじめ・不登校・ひきこもりから再チャレンジできる高校

    「不登校のときがあっても悪くはなかった。いや、不登校のときがあって良かったと、今では思っているのです」。これは私が理事長を務める学校の卒業生の保護者である大川和恵さん(仮名)から届いた声です。
    本書では、第一学院高校が行っている他喜力教育を通じた自他肯定感を育む教育について解説するとともに、具体的な取り組みについてご紹介します。
    中学校や高校に通っていないお子さんを持つ保護者は今、とても悩み、苦しみ、不安を感じているかもしれません。第一学院高校には、中学校時代に不登校になった生徒や、全日制高校での生活が合わずに転校してきた生徒が数多くいます。そして、ほとんどの生徒が「自分自身が自分を意欲喚起する力」を養い、卒業して社会で活躍しています。自他肯定感を育むことで、どんな境遇の生徒でも必ず立ち直れるということ、そして保護者の方も心を穏やかにできることを、本書を通じてご認識いただければ幸いです。

  • つまずく子ほど大きく伸びる
    著者
    第一学院高等学校
    理事長 生駒 富男
    出版
    プレジデント社
    定価
    1,500円+税
    ISBN978-4-8334-2029-7